はじめに
今回は2019年11月15日に公開された映画「ブライトバーン/恐怖の拡散者」の記事になります。
また、今作の「ブライトバーン/恐怖の拡散者」は世界的に大ヒットした「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズなどを手掛けたジェームズ・ガン監督プロデュースのサスペンスホラー映画。
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」や「アベンジャーズ」シリーズで一躍世界に名を上げたジェームズ・ガン監督ですが、過去に「ドーン・オブ・ザ・デッド」や「スリザー」などの王道的ホラー映画を手掛けるなど、ジェームズ・ガン監督は実は生粋のホラー映画監督。
そんなガン監督がプロデュースした映画ブライトバーン、闇のスーパーマンの誕生譚と言わんばかりの少年の「反抗期」と「スーパーパワー」の暴走はまさに地獄絵図。はたして、人類は彼を止める事が出来るのか?…
本記事には映画のネタバレを含んでいますので、ネタバレが嫌な方や未鑑賞の方はご注意ください。
キャスト
ブランドン・ブライヤー(ジャクソン・A・ダン)
墜落した宇宙船の中にいた正体不明の子供、墜落現場で農場を営んでいたブライヤー夫婦が養子として引き取り12歳にまで成長した。思春期とスーパーパワーに目覚める。
ブランドン・ブライヤー役を演じたジャクソンくんは2003年生まれで歳は15~6なので、役のブランドンよりは少しお兄さん。4歳から演技を始め、10歳の時にオーデションをキッカケに舞台デビュー、その後TVやドラマ、映画で活躍し今作の「ブライトバーン/恐怖の拡散者」で初主演映画に出演。
一見いたって普通の子供のようで、何を考えているのかよく分からない少し不気味なジャクソンくんの表情と演技は非常に素晴らしかったですw
トリー・ブライヤー(エリザベス・バンクス)
夫と共に農家を営んでいる妻。長らく子供が授からない事に悩んでいたが、ある日突然墜落した宇宙船から子供を発見し、その子供を不妊に悩む自分達に天が与えた「贈り物」だとして養子にむかえ育てる事を決意する。
エリザベス・バンクスさん自身はサム・ライミ版「スパイダーマン」や「ハンガー・ゲーム」シリーズなど様々な映画、ドラマに出演してされている女優、そして2015年の映画「ピッチ・パーフェクト2」では監督デビュー、また公開待機中の「チャーリーズ・エンジェル」(2019)では出演、脚本、監督を務めるなど非常にマルチに活躍されているようです。
女優に加えて監督業もこなすなんて多才ですよねw
個人的に「スパイダーマン」での新聞社の秘書役がドストライクなんですよwこういう秘書が欲しいな…
カイル・ブライヤー(デヴィッド・デンマン)
妻と養子のブランドンと共に3人で暮らす、家族思いの父親。子供のを思ってキャンプを計画したり家族サービスを欠かさないなど、優しくまさに理想のオヤジ。
役を演じたデヴィッド・デンマンさんは海外ドラマ「ER緊急救命室」や「シカゴ・ホープ」などの人気ドラマシリーズに出演されるなど、最近では「パワーレンジャー」などにも出演されています。
感想
まず今作の「ブライトバーン/恐怖の拡散者」のフカザワ的評価は…
90点
普通にホラー映画として純粋に怖かったですw
幽霊やどっかの風船を持ったピエロが出てくる映画よりもホラー映画だと感じました。
また、今作グロ描写がかなり過激に描かれていて「ガラスが目に刺さったり」「顎が外れたり」「身体がボロボロになるまで打ち付けられたり」などがあって、ここまで映してPG12とは結構意外w痛々しさで言えば映画「SAW」シリーズ並みに人体破壊描写はグロいです(R-15)。
ほぼ同時期上映の「IT」はR-15だったりで、映画の年齢制限ってイマイチ基準がよく分からないな~…
しかし、映像技術や演出の怖さもさる事ながら、一番怖かったのは12歳の少年が強大な力に目覚め次第に邪悪に暴走していく先の読めない恐怖感です。
何をしでかすか分からない人間への恐怖、結局幽霊なんかよりも人間が一番怖い。(厳密には人間ではなく宇宙人ですがw
そんなブランドン・ブライヤーですが、劇中では自らの生い立ちから自分は何処からきて一体何者なのか葛藤します。そんな「思春期の漠然とした不安や苛立ち」と「力の覚醒」が重なることで、12歳の誕生日を機にブランドンは爆発してしまうのでした。
激おこムカ着火ファイアー!!!(古いw
そういった誰もが経験する反抗期にスーパーパワーが加わってしまう事で、制御不能な悪のスーパーマンが誕生日することに…
さらに「自分は特別な人間、お前らとは違うんだ」といった厨二病まで発症、逆らう者は身内ですら手をかけていきます。
しかし、思えばこの構図なんだか漫画「デスノート」の夜神月のよう、人を死に至らしめる死神のノートを手にする事で、次第に傲慢になり自らに逆らうような者は容赦なく殺そうとする様はどこかお互いに通ずるものを感じます。
L「しかし、厄介な事はブランドン・ブライヤーは夜神月と違い「顔と名前」関係なく直接人を殺せるという事です…」
一体どうなっちゃうの〜〜??
ネタバレ
以降「ブライトバーン/恐怖の拡散者」のネタバレになります。
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と、ネタバレ注意なんかやってますが、映画のストーリーはめちゃくちゃ単純でシンプル
箇条書きネタバレといきます。1〜27項
- 不妊に悩むブライヤー夫婦の元に宇宙から謎の子供が宇宙船に乗ってやってきた
- その子供を養子として家族に迎え入れ、ブランドン・ブライヤー君は12歳まですくすく成長
- ブランドン君は頭が良いんだけど、少し変わっている子だから学校では少し周りからいじられる事もしばしば、けれど1人のクラスメイトの女の子はブランドン君の良き理解者
- ブランドン君12歳の誕生日を境にスーパーパワーに目覚める
- クラスの気になる女の子にスーパーパワーでイタズラしちゃう
- 女の子はそのイタズラに恐怖、しかも正体がバレてしまう
- 翌日学校で再会するも女の子はブランドンにドン引き、些細な事がキッカケで「このヘンタイ!」とブランドンを罵る
- 唯一の理解者であった女の子の裏切りに逆ギレしたブランドンはスーパーパワーで思わず女の子の腕を折ってしまう
- 女の子のお母さん激怒
- 目障りな女の子のお母さんをブランドンは殺害
- また、女の子の怪我について反省してない態度をスクールカウンセラーの叔母さんが両親に伝えると注意
- それを阻止すべく叔母さんの家に侵入するも、偶然叔父さんに見つかってしまい突発的に叔父さんを殺害
- 次第に一連の事件は宇宙からやってきた息子ブライヤーの仕業だと疑うカイル
- ある証拠を見つけて息子を殺人鬼だと確信したカイルは息子の殺害を決意、銃で頭を撃ち抜くがブランドンは無傷
- 激怒したブランドンは父親を殺害します、目からビーム!
- ちょうどその頃息子ブランドンの悪行の決定的な証拠を発見したトリー、夫カイルに電話をかけるが時既に遅し
- カイルの電話に出たのは息子ブランドンだった
- 電話の直後ブランドンによって家ごと襲撃される母トリー、家はめちゃくちゃになり警察が駆けつけるも一瞬で警察は殺されてしまいます
- なんとか逃げるトリーだがここで、無敵のブランドンが唯一の物置小屋に隠してあった宇宙船の破片で手を怪我した事を思い出す
- 宇宙船のパーツならブランドンを倒せるとふんだトリーは決死の思いで宇宙船の破片を外し息子ブランドンと一騎打ち
- トリーはブランドンを抱きしめるふりをして宇宙船の破片をブランドンに刺そうとしますが会えなく失敗
- トリーはあっさりブランドンに殺されてしまいます
- ちょうどその頃上空に一機の飛行機が…
- その飛行機はブランドンによってブライヤー家のど真ん中に墜落させられるのでした
- そして翌朝のテレビニュースでは墜落元のブライヤー夫婦と飛行機の乗員乗客全員の死亡が報じられ、奇跡的な一名の生存者としてブランドン・ブライヤーの名が報じられ物語は幕を閉じます
- (おしまい)
- エンドロールではその後のブランドン・ブライヤーの悪行の映像が映し出されます…
まとめ
今回は「ブライトバーン/恐怖の拡散者」について記事を書きました。
闇落ちしたスーパーマンもの映画ですが、ホラー映画として充分に楽しめる作品だと思います。
「スーパーパワーを手にした思春期男子を怒らせてはいけない」と言った一種の教訓をこの映画は教えてくれましたねw
「スーパーパワーを持ってるからって別に人助けとかしねえからw」とMCUのアベンジャーズとは対照的に、アンチヒーロー作品として今だからこそ映像化する事に意味があった映画だと思います。
「人助けしかしないお利口さんスーパーヒーロー映画」に飽きてしまった人にこの「ブライトバーン/恐怖の拡散者」はおススメです。
皆さんも是非ご覧になってみてください。
以上フカザワでした!
最後まで見ていただきありがとうございます。